羊蹄丸から DE10 とスハフ44 搬出
かつて船の科学館で展示され、解体されることになっていた青函連絡船「羊蹄丸」で展示されていた DE10 と旧型客車スハフ44 の動向が注目されていましたが、このたび引き取り手が決まり、搬出されたというニュースが入ってきました。
愛媛県新居浜市の黒島埠頭に係留されて、一般公開されていた羊蹄丸から、大型クレーンで搬出されました。
愛媛新聞社ONLINEの記事より。(リンク先に動画有り)
新居浜市黒島1丁目の黒島埠頭(ふとう)に係留され、一般公開されていた旧青函連絡船「羊蹄丸」で4、5の両日、船内で展示していた鉄道車両2両の搬出作業があった。 関係者によると、客車(スハフ44系)は栃木県真岡市に譲渡が決まり、整備中のSL展示施設で活用される予定。機関車(DE10系)は関東の会社に引き取られるという。 新居浜市の運送会社などの約30人が、船尾につけた台船と岸壁に分かれ作業。固く閉ざされた船尾の開閉口を1日かけて開け、取り出した車両を2台のクレーンでつり上げトレーラーに移した。
スハフ44の引き取り手は真岡市とのことで、真岡鉄道のSL施設で展示されるようです。動態保存を望む方も多いと思いますが、旧式の車両の営業許可を得るにはなかなか高いハードルがあるので難しいのでしょう。
日本建設新聞社の記事によると、
建屋内では展示されたSL車両に隣接するように、旧型の車両を改修した客車カフェも設置する。
とのことで、内装については改装されると思われます。
また、DE10 はエンジンがありませんが、千葉の牧場で展示されることになりました。
今回の2両については、無償譲渡を受けた愛媛県新居浜市の『東予シップリサイクル研究会』側が必要経費1500万以上を入札条件に上げていました。(その後1200万円に条件を変更)
一時期は引き取り手が無いのではないかと危惧されていましたが、2両同時の搬出ということと、JR貨物北陸ロジスティクスの協力により、コストを押さえられたのではないかと思われます。保存に尽力された関係者の皆様に感謝致します。